国土交通省は高齢期の健康で快適な暮らしのための住まい改修ガイドラインを策定しています。夏場の熱中症、冬場のヒートショックなど、まずは8つの配慮項目に当てはまる項目があるか現状確認をお勧めします

❶ 居室間などに暑さ寒さを感じる(温熱環境)
対策】
・開口部など住宅の断熱性を高めとともに、暖冷房設備を適切に設置する
・居室と非居室の間(居室とトイレ・浴室など)で過度な温度差を生じさせない
効果】
・運動機能の維持と健康な期間やフレイル期間を延ばすことができる
・ヒートショックの防止に繫がる

❷ 外出がおっくうである(ひきこもり予防)
対策】
・玄関や勝手口から道路まで安心して移動できるように段差解消や照明の設置などをする
・外出や来訪のしやすいように、玄関スペースを広く確保するとともに、縦手すり、手すりの下地やベンチの設置などを行う。
効果】
・家族や地域との交流などが促進され生活が充実する。
・心身機能が衰えた場合の外出・訪問を容易する。

❸ トイレ、浴室に行きにくい
対策】
・寝室からトイレまで行きやすくする
・トイレ、脱衣室や浴室の温熱・バリアフリー環境を確保する
効果】
・トイレや浴室の使いやすくし、日常生活のストレスや負担が軽減される。
・虚弱化した場合の自宅で生活できる期間の延ばすことができる。

❹ 使用していない部屋がある
対策】
・日常的な生活空間を同じ階にまとめる
・よく利用する空間を一体的にし、広く使えるようにする
効果】
・開放的で豊かな生活空間の確保
・運動機能の低下予防と健康な期間やフレイル期間の延なすことができる。
・虚弱化した場合の移動や掃除がしやすい空間にしておくことにより、自宅での生活の継続が容易となる。

❺ 自宅の内外に段差がある
対策】
・日常生活において家事、外出、トイレなどによく利用する動線をバリアフリー化する
効果】
・転倒等の事故の防止と自立して生活できる期間の延ばすことができる。
・歩行が不自由になった場合でも軽微な改造で対応が可能となる。

❻ 住宅設備に老朽化がみられる
対策】
・安全性が高く、使いやすい、メンテナンスが容易な設備の導入または更新する。
・安全性、利便性、快適性のため、トイレ、浴室、台所などの設備機器を更新する。
・外出時の利便性や防犯性の向上のため、電動シャッター、自動点灯照明、防犯カメラ、ドアホンなどを設置する。
・日常生活の利便性の向上のため、インターネット回線やWi-Fi設備などの情報通信環境を整える。
・安全性の高い調理器具(IHコンロやSiセンサー付コンロ)を導入する。
・見守り機能を有する機器や緊急通報システム機器を導入又はその準備をする。
・聞き取りやすい警報音の住宅用火災報知器を設置する。
効果】
・安全性の向上
・家事等の軽減と利便性の向上やランニングコストの低減
・使いやすい設備を導入することにより、日常的な家事負担を軽減できる。
・最新の設備を導入することにより、光熱費などのランニングコストを減らしつつ、生活の利便性や安全性を高めることができる。
・加齢に伴い心身機能が衰えた場合にも、安全に料理、トイレ、入浴などを行いやすくなり、自宅で自立して生活できる期間を延ばすことができる。

❼ 光、音、匂いについて不快な点がある
対策】
・日照、採光、遮音、通風など適切な室内環境を確保する
・採光や通風が良くなるように、間仕切り壁の去などを行う。
・落ち着いた雰囲気と手元の必要な明るさを確保できるよう、複数照明、間接照明、補助照明、足元灯、調光機能などの照明計画を工夫する。
・吸音・遮音・調湿・防臭などの機能がある内装材に変更する。
・開口部にルーバーや日除けなどを設置する。
・日照・通風・採光・眺望が確保できるよう、開口部の位置や大きさを変更する。
効果】
・健康で快適な生活環境の実現
・心身の感覚機能が低下した場合の生活の容易化
・加齢に伴い視力や聴力が低下した場合にも、高齢期に適した照明や内装材を利用することにより、読書や手作業、会話などを行いやすくなる。

❽ 使用していない居室がある
対策】
・使用していない部屋を納戸や収納庫として使い、主に使う生活空間に物を置かないようにする。
・自分の趣味や生活を楽しめるように、余った部屋を趣味室や教室などの空間として利用する。
・家族や友人との交流を楽しめるように、余った部屋を客間や宿泊室などの空間として利用する。
・近所との交流を楽しめるように、縁側やテラスなどの半屋外空間を整える。
・寝室からリビングなどを通らず、屋外に直接出入りできる動線を確保する。
効果】
・ライフスタイルに適した豊かな生活空間の実現
・孤立防止による自宅で生活できる期間の延伸
・使用していない部屋を収納、趣味、交流などに利用することにより、個々のライフスタイルに応じた豊かな生活を送りやすくなる。
・単身世帯の場合にも、趣味や交流を通じて地域からの孤立を防ぎ、自宅で生活できる期間を延ばすことができる。
・加齢に伴い介助が必要になった場合にも、寝室に屋外から直接出入りできるようにしておけば、同居の家族のプライバシーを確保しつつ、外部の介護サービスを使いやすい。

※期待される主な効果は、対象とする空間や部位、実施する内容等により異なる

現在のお住まいに当てはまる内容はございましたか?どれも健康で生活していくためには大切なことです。自宅内で転倒などされ、介護になった事例や入院し今までを同じ生活を送ることができなくなったなど、今後の住生活を考えるきっかけにしていただいと思います。多額の費用をかけリフォームするより、サービス付き高齢者向け住宅などに住み替えを選択するのも一つかもしれません。

高齢期に快適に暮らすためのガイドライン引用、一部表現変更

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